IPよもやま話
IちゃんとP(パパ)と小野田君の会話が続きます。
今日は、私のリクエストで「フェイスブックの話」をしてくれるんでしたよね。
うん。そうだったね。
愛ちゃんは、何も予習して来なかったのかい?
いいえ。
「フェイスブック」の名前の由来くらい調べてきたわ。
それを言うわね。
これはね、「フェイスブック」っていうアメリカの会社が提供する「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」のことです。「FB」と略されることもあるんです。
なんだ、ネットで調べたままを言っているね。
SNSって何のことだい?
それは分かりませーん!(笑)
僕が説明します。
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(social networking serviceで略してSNS)とは、文字通りsocial(社会的)なネットワークをインターネット上で構築するサービスの事なんですね。
SNSってショートメールのことじゃないの?
はっはっは。
失礼!私が笑ってしまいました。
ショートメールはSMS(Short Message Service:ショートメッセージサービス)だよ。
そうか。ごめん、ごめん。
図1 主なSNS
もっと分かり易く言うとね、愛ちゃんも知っていると思うけど、mixi(ミクシィ)、モバイル向けのGREE(グリー)、Mobage(モバゲー)、Facebook(フェイスブック)、Myspace(マイスペース)、LinkedIn(リンクトイン)などがあるんです。
SNSを一言で言えば「SNSとは、人と人とのつながりの上で、交流するといった意味」なんです。
そうだ。よく知っていたね。
このうちの、mixi(ミクシィ)は日本最多の会員数で、Facebook(フェイスブック)は、世界最大の会員数*1で、それに次ぐのがMyspace(マイスペース)なんだ。
そうなんだ。SNSって総称なのね。
そんなにたくさんあるけど、どう違うの?
図2 違いは?
まず、Facebookは「実名」でなければ駄目だと言うのが最大の違いだね。mixiはニックネーム(あだ名)などでも登録できるんだ。
GREEでは、完全にバーチャルな空間でのつながりがベースとなっている。しかし、Facebookでは、自分の実際の名前でないと、登録できないようになっているんだね。
あら、じゃあ完全に「個人情報の流出」になってしまうわね。
そのとおり。
Facebookは、現実の世界での人間関係を基にして、Facebookで交流するように設計されているのさ。
それって、いつ、どこで生まれたの?
それも僕が答えられます。
ハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグはハッキングして得た女子学生の身分証明写真をインターネット上に公開し、公開した女子学生の顔を比べて勝ち抜き投票させる「フェイスマッシュ」というゲームを考案したのがルーツだと聞いています。
そうだ。
でも、そのザッカーバーグはハーバード大学で半年間の保護観察処分を受けたんだよ。
そして彼は、2004年にアメリカ合衆国の学生向けにサービスを開始したんです。
つまり、当初は「学生向けのツール」だったんです。
そして、2006年初頭には全米の高校生に開放し、2006年9月までには一般に開放され、英語版のみでしたが、有効なメールアドレスさえあれば、世界中の誰もが利用できるようになったんですね。日本語版は2008年5月に公開されています。
わかりました。
わたし、これから使おうと思っているので、良い点、悪い点、注意しなくちゃいけない点など、教えてくれないかな?
そうだね。
世界中で何億人も使っているから、いろいろな影響があるよね。
大きな話からすると「政治的影響」がある。
こうしたことを「フェイスブック革命」と評価した人もいたくらいなんだ。
そうなんだ。
凄い影響力があるのね。
アメリカのオバマ大統領も、Facebookで呼びかけを行ったり、Facebook本社で演説をしたり、Facebookの幹部のSheryl Sandberg女史の家で政治資金集めのパーティーを行ったり、Facebookを活用し、政治活動に役立てていることは有名だね。
企業にも活用していると聞きましたが?
そうだ。
Facebookのパワーを企業が見逃すわけはなく、様々な企業がFacebookで宣伝活動や、ビジネスを行っているね。
日本だと、無印良品、ローソンなど、有名企業がページを持ち、自分たちの顧客に対してメッセージを送るなどをしているよ。
使うことで何か心配事があるかしら。
そうだね。
物事には「メリット」がある反面「デメリット」も必ず存在するからね。
フェイスブックではその利便性や実名表記の安心感もあって、勤務先名も公開している利用者が多いんだ。だが使い方を誤れば、個人のうっかりミスが、ブランドの低下や信頼失墜など、組織全体の問題に発展する恐れもある。特に怖いのは、自社の機密情報を日記感覚でぽろりとこぼしてしまう可能性もあることだ。
愛ちゃんは「うっかりミスが多い方」だから、要注意だね。
利便性とリスクは背中合わせってことだ。
そうね。
うっかりパパの悪口を書いたりね。(笑)
それと写真の公開の問題があるね。
気軽に景色やスナップ写真などを掲載できるけれど、自分だけの写真ならまだしも、他の人と一緒に撮影された写真を公開すると、友達に迷惑がかかる事があるからね。
そうね。注意します。
図3 フェイスブック社の利益
フェイスブックの利用は無料だ。
提供側は収入の殆どは広告から得ているんだ。
フェイスブックは実名での登録が基本で、多くの利用者が勤務先、出身校、生年月日、趣味などを公開しているんだね。
このために、スポンサー側からみれば、ターゲットを絞り込んだ効果的な広告を打つことができるわけだね。
広告収入はこの2年間で4.1倍に増えたと言っているよ。
そうなんですよね。
無料で利用できるのに、なぜ「フェイスブック社は膨大な利益をえているのか」を調べてみたんです。
すると、登録者は全世界で10億人を突破して、2012年の第3四半期(7〜9月)のみで何と1200億円もの売上なんですね。そして、そのうち純利益は26%を叩き出しているというんですから凄いですよね。
それは分かったけど、私は、その他に注意することありますか?
そうだね。
「中毒問題」があるよ。
えーっ。
エーッ!フェイスブックで中毒があるのー?
図4 フェイスブック疲れ
うんうん。
ネット中毒、SNS中毒(facebook中毒,twitter中毒)、RSS」*4中毒があるんだよ。
「インターネット症候群」という言葉があったが、のめりこんじゃうんだね。
通信業界で一時「IP疲れ」という言葉が流行ったが、「フェイスブック疲れ」という言葉があるくらいなんだ。(図4)
一日4時間以上SNSにログインしている人は注意が必要と言われているよ。
はい。分かりました
注意します。(笑)
お父さん。
次回のテーマは、一寸違ったキーワードですが「迷惑電話対策の話」について、私が報告したいんですが。
ほほう。積極的だね。
なぜ、そのキーワードの話をするの?
実は、先日お客様からご質問を頂いて、勉強したからです。
いいとも。
聞かせてくれないか。