IPよもやま話
IちゃんとP(パパ)小野田君の会話が続きます。
パパ、今日は「NGN対応ボタン電話」の話だったわよね。
そうだ、それに小野田君には「予習の宿題」もあったんだわよね。
はっはっは。
君だけ楽をしているね。
小野田君「予習」はしてきたかね?
はい、してきました。
NTTや日立さんなど、少しずつ製品が出回ってきたようです。
私が調べた結果を票に整理してあります。
表1 NGN対応したボタン電話
項 | メーカー等 | 機種名 |
---|---|---|
1 | NTT (09年10月31日発売) |
Netcommunity(ネットコミュニティ) SYSTEM(システム) αNX(アルファ エヌエックス |
2 | OKIネットワークス (09年11月11日発売) |
IPstage EX300リリース7 IPstage MX/SXリリース7 |
3 | 日立製作所 (09年12月25日発売) |
インテグラル−Eシリーズ |
4 | ナカヨ通信機 (同上) |
NYC−iE (MODEL-S/M/L) |
5 | NECインフロンティア (10年1月12日発売) |
UNIVERGE Aspire X(ユニバージュ アスパイア エックス) |
ほほう、よく調べたね。
これらのシステムで、NGN対応のポイントについて教えてくれない?
君も予習してこなければいけないよ。(笑)
小野田君、どうかな?
はい、それは何といっても「フレッツ光ネクスト直収」ですね。
そのイメージを、日立の「インテグラル−Eシリーズ」のシステムイメージで、図1に示します。
図1 インテグラル−EのNGN対応
<補足>
小野田君が、5つのシステムを紹介してくれたが、Iちゃんの質問の「NGN対応のポイント」は何だと思う?
はい、現時点の最大の特徴は「フレッツ光ネクスト」利用の「コストダウン」ですね。
今、世の中は大変な不景気なので、いつにも増して「コストダウン」は大きな魅力です。
コストダウンは、フレッツ光ネクスト収容だけでなく「FMC」も効果的です。
各社もこの点をPRしています。
その次に前回でも勉強した「高音質通話」ですね。
でも、それって前回勉強したように、相手も高音質電話機で無いと駄目なんだよね。
NGNも、どんどん新しいアプリケーションが出てくると魅力が増すのにね。
そうですね。
各社とも、コストセービングと利便性向上の切り口で、同様にPRしているのが「フレッツ光ネクスト直収」と「FMC」ですね。
うん、うん。
FMCについては、この勉強会で何度も研究したので良く知っているだろう?
だが、そのほかの「ボタン電話としての魅力」に溢れたシステムであるかどうかのチェックも大切だね。
そうですね。
日立さんの「インテグラル−Eシリーズ」を例(注1)に、先進性と将来性に着目して、その魅力を調べてみると、表2のようなものがあります。
このうちの、5項と7項がFMCですね。
また、5項の卓上型PHS多機能電話機は、日立さんしかないもののようです。
表2 日立インテグラル−Eシリーズの先進機能
項 | 機能名 | 説明 |
---|---|---|
1 | ひかり電話オフィスタイプ/フレッツ光ネクスト対応 | アダプターなしで、コストセービングに威力を発揮する「ひかり電話オフィスタイプ/フレッツ光ネクスト対応」が可能。 (通話料は全国一律で税込み8.4円/3分) |
2 | IP電話対応 | 同一キャリアどうしの通話料金は無料。 (フュージョンの「FUSION IP−Phone」、NTTコミュニケーションの「OCNドットフォンオフィス」、KDDIの「KDDI−IPフォン」に対応。 |
3 | 携帯アダプター | オフィスから携帯電話への発信を定額化。(携帯アダプターMA−100A経由で) |
4 | 固定発携帯電話 | 事業者別コードを自動付加して、割安サービスを利用可能。 |
5 | 事業所PHS | PHSを内線に使用できる。ワークスタイルに応じて3機種から選定できる。 |
6 | W−VPN対応 | ウィルコムのW−VPN対応可能。 外出先でも内線番号で通話が可能。(ワンナンバーサービス)
|
7 | 無線デュアル端末 | 街(外出先)では携帯電話、オフィスではコードレス内線に。 無線LANに対応したNTTdocomoのFOMA端末、KDDIのau端末を内線電話機として使用できる。 |
<補足>4項以外はオプション機能
FMC対応は、各社各様で携帯電話でワンナンバーサービス対応をしているメーカーもあるね。
いろいろ研究しましたが、今の「NGN対応ボタン電話」は、提案する方にも購入する方
にも、図2のように3つのポイントがあると思いました。
お父さんの言われた、NGN以外のセールスポイントがあることもとても重要ですね。
図2 NGN対応ボタン電話のポイント
そうだね。
どうせ更新するなら、NTTもこれからは、外線を「Bフレッツ」より「フレッツ光ネクスト」を積極拡販するようだから、お客様に「コストセービング」「先進性」「将来性」の3つのポイントを強調すべきだね。