IPよもやま話
IちゃんとP(パパ)小野田君の会話が続きます。
今日は、前回の続きだったわよね。
そうです。
FMCの商談が増えてきたので、とても参考になるんです。
よろしくお願いします。
そうかね。
小野田君、いままでこのコラムで紹介されたFMC関係の記事は読んだかね?
はい、読みました。
理解したつもりです。
そうか、そうか。
では、今日は、最近サービス提供された「NTTドコモの“オフィスリンク”」について話そうか。
このシステムが出て、4社の「内線ワンナンバーサービス」が出揃ったことは、前回お話したばかりだから覚えているね。
これも前回話したが、これらのシステムは「PBXとの連携」がポイントだといったね。(図1)
図1 PBXとの連携がポイント
既設のPBXでもいいの?
君は前回キチンと聞いていないね。
適用できるPBXは、各事業者のHPにアップされているし、それは既設でも良いのだよ。
そのことをキチンと理解してもらうために、図2を用意しておいたから、見てくれたまえ。
図2 「オフィスリンク」とPBX連携のイメージ
ごめんなさい。チャハッ、叱られちゃった!
叱られついでに聞くけど、このシステムでは「既設PBXの活用もできるし、携帯電話のコストセービング」ができるってことは、このシステムを提供する携帯電話事業者には、あまりメリットが無いんじゃないの?
ほほう、鋭いね。その通りさ。
しかし、携帯電話事業者にしてみれば、自社の携帯電話に統一できるし、モバイルセントレックスとしての機能整備(1つの特徴的な機能)だから、このサービスを提供できない事業者のシステムはユーザーに受入れられない為、競合上も必要になるんだね。
図3 NTTドコモの「オフィスリンク」のシステムイメージ
じゃあ、本題の「NTTドコモの“オフィスリンク”」の話をしよう。
システムのイメージを図3に示したから、じっくりと見てくれないか。
少し補足するね。
このシステムの特長は3つあるんだ。
(1)全国何処でも内線通話(FOMAエリアで)
(2)FOMAの全機種選択自由
(3)同一グループ(同一契約者)内は定額通話
といった大きな特長があるね。
そうですか、すると、ユーザーにとっての悩みの
(1)通信コスト(特に携帯電話絡み=携帯電話への通話比率が高い)
(2)運用コストが高い(PBXの保守工事が高い=人事異動、配置移動等)
(3)業務効率が悪い(携帯電話の番号や転送、レイアウト変更等)
が解決しますね。
ほほう。今日は小野田君も鋭いね。
お父さん!「今日は・・」はないでしょう。
いつもですよ。
はっはっは。
では、鋭いところで図2を完全に理解できるかな?
もう少し、補足しないと駄目だろうね。
「オフィスリンク」の番号計画(使い方)について説明しよう。
図4と図5をみれば、ダイヤル操作が簡単なことが理解できるだろう。
図4 オフィスリンクのダイヤル操作「FOMA−FOMA」
図5 オフィスリンクのダイヤル操作「FOMA−固定」
本当ですね。
ダイヤル操作が簡単なのは、ユーザーに受け入れられますね。
パパ! FMC(モバイルセントレックス)の内線ワンナンバーサービスは、確かに魅力的だけど、パパが「システムにはいい点ばかりでは無く、必ずデメリットや問題点、注意事項がある」といつも言っているけど、何か注意事項は無いの?
ほほう、やはり、今日は二人とも鋭いね。
いくつか注意事項を挙げておくから、特に小野田君参考にしてくれよ。
(1)ユーザーの内線ネットワークとドコモIP電話網を接続する「アクセス回線」(注1)については、ユーザー側にて用意する必要がある。
(2)そのアクセス回線が敷設可能かは、通信事業者に事前確認が必要である。
(3)そのアクセス回線契約をしないと、このサービスは利用できない。
(4)機能の実現には、PBXの機能に依存するので、PBX保守先や製造メーカーへの事前確認が必要である。
(5)利用PBXのメーカーや機種によって、機能や番号計画が異なる場合がある。
(6)定額内線グループに組み込めるのは、前述の通り、「同一名義で契約されているFOMA」に限られる。
(7)FOMAから、ユーザーPBXを経由して外線に発信することはできない。(“0”発信や外線への転送等)
(8)オフィスリンクに対応できるPBXは、ドコモのHPに発表されているので、よく確認する必要がある。
といったところだ。
分かりました。
小野田君、料金や機能、対応PBXのメーカーや機種については、NTTドコモのHPに詳しくアップされているから、参考にして、商談に役立てて欲しいね。
分かりました。
よく勉強します。