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Hitachi

IちゃんとP(パパ)小野田君の会話が続きます。

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Iちゃん

今日は何の話をしてくれるのかな?

小野田君

すみません、お父さん。お話しの前に、また私からお願いがあります。
最近、お客様から「モバイルセントレックス」の話が増えてきました。
FMCって言うんですね。
FMCの基本と、最近の動きを分かり易く説明してくれませんか。

Pパパ

そうか、小野田君はこの勉強会(IPよもやま話)に出る前に「新・IPセントレックスの話」を何回かやったのを知らなかったね。(注1)
それを、読み返してくれないか。基本が分かるからね。

今日は、最近の動向を教えてあげよう。
きっと、ユーザーへのコンサルタントや提案活動に役立つと思うからね。

小野田君

お願いします。

Pパパ

本題に入る前に、1つの誤解を解いておこうと思う。
君達を含む多くの人は「モバイルセントレックス(FMC)=PBXレス(不要)」と思っているようだが、それは大きな間違い、ということだ。

Iちゃん

でも、東京ガスさんがモバイルセントレックスを採用されたとき「PBX不要」と宣伝されたのを、よく覚えているのだけど・・・。

Pパパ

うん、うん。
それは「PBXを不要にすることができる」と思った方がいいんだ。
その証拠に、その東京ガスさんも「PBXを併用」しているし、最近の各キャリアの大きな動きはね、「内線ワンナンバー機能」が出揃った、ということだが、そのシステムの基本や共通点は「PBX連携」なんだよ。

Iちゃん

「内線ワンナンバー機能」って、「携帯電話やPHSが社外に出ても“内線番号で発着信できる”」ってことなの?

Pパパ

ほほう、頭がいいね。
その通りだ。(図1)

FMCのワンナンバー機能が出揃った状況を
表1に示したから、参考にしてくれないか。

図1 内線ワンナンバーサービス

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Iちゃん

「出揃った」と言う意味は、いままでは、内線ワンナンバー機能がないシステムだったの?
こんな機能、誰もが望むんじゃないの?

Pパパ

手厳しいね。
そのとおり、今まで実現させていないキャリアもあってね。漸く各キャリアのシステムが出揃ったんだ。
それは、表から分かるように「NTTドコモ」が、2009年9月1日からサービスを開始した「オフィススリンク」なんだ。
これで「出揃った」んだね。

表1 出揃った「FMC」の「内線ワンナンバーサービス」

表1 出揃った「FMC」の「内線ワンナンバーサービス」
事業者 サービス名 開始時期 月額料金 初期費用 その他
NTTドコモ 全国型内線サービス「オフィスリンク」 2009年9月1日
  • 利用料:945円/回線
  • 内線G基本料:2100円/G他
  • 事務手数料:945円/回線
  • 拠点登録手数料:2100円/拠点他
PBXのアウトソース
KDDI KDDIビジネスコールダイレクト 2009年4月15日
  • 基本使用料:2100円
  • au1回線当たり945円
  • 固定電話回線:光ダイレクト1チャネル当たり420円、メタルプラス1BRI当たり1050円等
  • 番号登録料:1050円(au内線番号、固定電話番号)
  • 初期設定料:1万500円他
構内PHSなどの併用が可能な端末「E05SH」を用意
ソフトバンクグループ ホワイトオフィス 2009年3月末
  • 料金プラン(ホワイトライン):960円/回線
  • 割引サービス(Wホワイト):980円/回線
  • オプション(内線接続):980円/月
  • ホワイトオフィス専用線(接続回線料金:別途見積
  • ホワイトオフィス専用線(ONU利用利用料金:9975円/PRI
ウィルコム W-VPN 2007年12月
  • 基本使用料:なし
  • 1PHS回線当たり:315円
  • 専用回線:PRI1回線当たり31500円BRI1回線当たり5250円
  • 番号登録料:1050円(PHS回線)
  • 初期設定料:6万3000円(PRI1回線)、1万500円(BRI1回線)
PBXメーカーと連携して機能拡張していく予定

(注)月額料金と初期費用の詳細は、各キャリアのホームページ参照

小野田君

お父さん、これです、これです。
この各システムについてよく教えてくれませんか!

Pパパ

ほほう、リアクションが大きいね。(笑)
いいとも、君の営業活動に役立つように、解説してあげるよ。

まず「内線ワンナンバーサービス」の意味から説明しようね。

図2を見てくれないか。
「内線ワンナンバーのイメージ」を示している。

図2 「FMCの内線ワンナンバーサービス」の例(KDDIのビジネスコールダイレクト)

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Iちゃん

あっ、本当!
社外に出ている携帯電話に「内線番号で発信」もできるし、受けた携帯の人は「内線発信者の番号も表示される」し、携帯の人も、「会社の内線電話機に内線番号で発信できる」なんて、嘘みたい!

Pパパ

はっっはっは。「嘘みたい」は良かったね。
そこで、小野田君。
各社のシステムで共通な注意事項を言うから、キチンと覚えておくことだ。

小野田君

はい、お願いします。

Pパパ

じゃあ、箇条書きで言うよ。
(1)各キャリアは、自社の携帯端末を利用することを基本にしていること。
(2)PBXは、各メーカーの既設のPBXでも利用可能だが
1)適用可能機種か事前に確認が必要(各キャリアのHPに示されているが最新情報を)
2)PBXとキャリア網との間の回線(外線や専用線)に条件があるので、要注意。
(3)番号や仕様(運用)に違いがあるから、各キャリアのシステムや番号計画を理解しておくこと。
といったところかな。

小野田君

分かりました。
では、おとうさん、既にこのコラムで解説されたFMC関係の記事(注1)は良く読みますが、表1の各システムについて、内容を分かり易く説明してくれませんか?

Pパパ

いいとも、NGNは、またこの勉強が終ってから再開してもいいだろう。
次回から、各システムを分かり易く説明することとしよう。

注1
このコラムでのFMC関係記事は、下記のように既に12回掲載されている。

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・第12回:IPセントレックスの話(1)
・第13回:IPセントレックスの話(2)
・第14回:モバイルセントレックスの話(1)
・第17回:FMCの話
・第23回:FMCのビジネス展開
・第32回:新・IPセントレックスの話(1)
・第33回:新・IPセントレックスの話(2)
・第34回:新・IPセントレックスの話(3)
・第36回:新・IPセントレックスの話(4)
・第37回:新・IPセントレックスの話(5)
・第39回:新商材・新しいFMCの話(1)
・第40回:新商材・新しいFMCの話(2)

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