IPよもやま話
IちゃんとP(パパ)小野田君の会話が続きます。
お父さん、今日もNGNの面白い話で「地上デジタル放送再送信の話」だったわよね。
そうだったね。
前回、ひかりTVの話をしたから、フレッツ光や、フレッツ光ネクスト(NGN)等でTV放送が見られる仕組みは分かったと思うので、アイキャストとNTTぷららが提供する「地上デジタル放送の再送信」の仕組みについて話そう。
一言で言えば「アンテナを設置せずに、地上デジタル放送がリアルタイムで見られるサービス」だね。
お願いします。
図1にそのしくみを示したからよく見てくれ給え。
図を少し補足するね。
ということなんだ。
つまり、地デジ放送IP再送信は、NTTぷらら社の「ひかりTV」を申し込む事でもれなく利用できるんだね。
ただし、フレッツ光ネクストの提供エリアであること。およびひかりTVの地上デジタルIP再送信エリアであることが条件となるがね。
図1 地上デジタル放送IP再送信のしくみ
出典・引用:NTTぷららPR資料から作成
NGN(フレッツ光ネクスト)でないと駄目なんだよね。
そうそう、よく覚えていたね。
NGNでないと駄目なサービスだね。
でも、その理由が分からないのよね。教えて!
はっはっは。それも話した筈だが「NGNしか“帯域保証”の機能がない」ことだ。
分かったわ。
でも、このサービスの目的は何かしら?
ほほう、鋭い質問だね。
それはね、いくつもあると思う。
などだね。
どんな放送局のものが「再送信」されるの?
視聴できるチャンネルは、東京都内で始まっている例で言えば、NHK総合・東京、NHK教育・東京、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ、TOKYO MX、放送大学の9チャンネルだ。
この地デジ放送再送信やVoDなど、各サービスの伝送速度はどの程度なのですか?
ほほう!小野田君も専門的な質問をするね。(笑い)
地デジ放送のIP再送信であれば、ハイビジョン放送をH.264/AVC*1で圧縮してだいたい14Mbps程度の速度で伝送しているんだね。VoDコンテンツの場合は、およそ6Mbpsから7Mbpsくらいだね。
VoDは、地デジ放送の半分くらいの伝送速度ってことですね。
そうだね。そういうことになるね。
この地デジ放送IP再送信は「インターネット」ではできないの?
ほほう!素朴で鋭い質問だね。
地上デジタル放送をIP化して再送信することはインターネット経由でも可能なんだよ。
でも、ハイビジョン映像を伝送するのに十分な帯域が確保できなかったり、放送地域外からのアクセスの恐れがある、などの問題があるんだ。
しかし、NGNなら「優先制御機能と配信地域を限定したIPマルチキャスト機能」をもつため、そのような問題を解決可能で、IP再送信に適したネットワークといえるんだよ。
地上デジタル放送IP再送信の取り組みが進むことで、難視聴地域での地上デジタル放送の受信も可能になり、デジタルデバイド*2解消への貢献も期待できるというわけだ。
そうなんだ。
NGNがインターネットに勝つのね。(図2)
図2 地デジ放送IP再送信は「NGN」が勝ち!
そう言うことだ。
でも、パパ!NGNは「フルIPの加入電話網」でもあるのよね。
「電話」で面白い話はないの?
分かった。次回は「NGNと電話の話」をしよう。