第5回　IPv6の話

パパ。今日は「IPv6（アイピーブイロク）の話」をしてくれる約束でしたね。

そうだ。

その前に聞いていい？ 「IPv6」って、インターネットプロトコルのバージョンシックス、つまり「第6版」ってことでしょう？

そうそう、よく知っているね。じゃあ説明してごらん。

いやいやいや、それ以上は知らないの・・（笑い）。

じゃあ、静かに聞きたまえ。IPv6の前のバージョンは、IPv4なんだ。IPv5は無いのかって？そう、長島監督の背番号だ。欠番なんだよ。IPv4とv6の一番の大きな違いは、アドレスの数だ。v4は32ビットでできていて、最大約43億個しかとれないが、これだと地球上の人間全てにIPアドレスが配れないことになってしまう。地球上の人口は60数億だからね。

あら、たいへん。全員がメールを使えないの？

そう。そこで128ビットでアドレスを作ったんだ。これだと300澗（かん）＜3×10の38乗＞[注1]という「無制限に近い数のアドレス」が取れることになったんだよ。

無制限に近いって、どういうこと？

図をみてごらん。
1cm平方のキャラメル位のスペースに、6.67×10の19乗ものアドレスがとれることになる。これは、地球上の面積でアドレス数を割った値だが、海も入っているので、実際はこの倍以上取れるんだよ。だから、IP冷蔵庫やIP電気釜など家電製品や車にもIPアドレスが付けられるようになるんだよ。

うわーっ！凄い！！もう、アドレスの心配は要らないのね。でも、それだけ？両者の違いは？

いやいや、いろいろ改良されているんだが、細かいことは省略すると、IPv6は、「双方向性」があるということだ。例えば、携帯電話からインターネットを利用して、家の冷蔵庫にアクセスして「ビールの在庫を確認する」なんていうこともできるようになるんだよ。既にいろいろなサービスや実験が行なわれているよ。

うわーっ！おもしろーい！これからは、何でもIPで、できちゃうのね。

そうだ。そのことを「ユビキタス・IPサービス」[注2]（なんでもかんでもIPでサービス提供される）って言うんだよ。

有難う。面白かった。次回は何？

そうだね。「インターネットFAX」について話そうか？

それ、知らないので教えてください！