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Hitachi

第26回 NGNの話(2)

IPよもやま話

IちゃんとPパパの会話が続きます。

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Iちゃん

パパ、この間は有難う!
今日は「NGNの話」の続きだったわよね。よろしくお願いします。

Pパパ

はいはい。
では、先ず、NGNの動きを整理してみよう。
世界的には「2010年頃前後」に各事業者がNGNを導入して、全てのサービスを新IPネット上で提供すようになるとみられているが、
1)ITU―Tでは
(1)2004年5月からNGNの標準化作業を本格化し、現在では、それを「Study Group 13」が担当
(2)2006年7月には、標準化の対象範囲などをまとめた「NGNリリース」を勧告化。
この勧告には「IMS(IP multimedia subsystem)=IP基幹ネットワーク仕様」をベースにNGNを標準化する方針を包含(*1)
2)一方、国内では、NTTが2006年12月にNGNの実証実験をする予定
3)総務省の「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」では、2006年7月に公開した「新競争促進プログラム(案)」に、NTTグループが構築するオールIPネットワークの開放を義務付ける方針案を盛り込んだ

といったところだ。

Iちゃん

そうね。NTTの動きは前回も聞いたわ。
でも、もっと内容のわかるような説明をして欲しいんだけど・・・。

Pパパ

はいはい。手厳しいね。
NTTの進めるNGNのイメージを図1に示したので、よく見てくれ給え。
この図を見ると、前回君が「ISDGN(Integrated Service NGN)(*2)って言えばいいのに!」といみじくも言ったことが、見事に正解であることが分かるね。(図2)

図2 NTTが目指すNGN
イラスト

出典・引用:日経コミュニケーション(06.8.1)

Iちゃん

そうでしょっ!
私もなかなかなものね!(笑い)

Pパパ

現在の「ネットワークとサービス」を纏めて「NGN」にするんだね。

Iちゃん

Iちゃんイラスト

そうなのね。
NTTさんの狙いは、図にあるけど

(1)今までのネットワーク(固定電話・IP−VPNや広域イーサ・携帯電話・専用線)や映像配信・TV電話等のサービスを纏めて、新IP網(NGN)に移行する
(2)つまり、NTTのNGNは、「光電話・企業向け通信サービス・次世代携帯電話・高品質な映像配信・高品質TV会議」などを纏めて提供できる「新IP網」

ということなんだ。

Pパパ

そうそう、君が纏めてくれたとおりだ。感心、感心(笑い)

Iちゃん

でも、「赤い稲妻」みたいな部分は、どんなことなの?

Pパパ

NGNを他のキャリアやベンダーが利用して新サービスの提供が考えられるが、NTTの思惑や総務省の指導など、この部分の曲折がこれからある、ということだよ。

Iちゃん

とてもよく分かりました。
ありがとう。
でも、そうすると、2010年って、大変な年になるわね。

Pパパ

そうだ、すごい「ターニングポイント」になる。「第三次通信革命」(*2)といってもいいくらいだ。

Iちゃん

わぁー、胸が躍るわ。踊るほど無いけど・・(笑い)
その「第3次通信革命」とやらの「2010年の展望」を纏めてくれないかな。
今度、みんなに自慢して話したいの!

Pパパ

はいはい、そうしてあげるよ。私も娘には甘いね。(笑い)

 
*1
1NGN標準化方針:第3世代移動通信(3G)システムの仕様作成を手がける業界団体(3GPP/3GPP2)が纏めたIMSをベースにしている。提供するサービスには、通話や映像伝送、マルチメディア会議、データ通信などの双方向サービスと、放送やIPマルチキャスト、遠隔操作などの片方向サービスを想定している
*2
第3次通信革命:第1次通信革命は、1985年の「NTT民営化」(=電気通信事業法と日本電信電話株式会社法の通信2法制定)で、第2次通信革命は、1997年の「NTT再編」(同時に、NTTとKDDIの海外・国内営業認可)のことをいう。2010年のことを「第3次通信革命」とは、まだ、誰も言っていないが、ここで話題として仮に定義したもの

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