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Hitachi

第17回 FMCの話

IPよもやま話

IちゃんとPパパの会話が続きます。

イラスト

Iちゃん

梅雨って鬱陶しいわね。
でも、今日の「FMCの話」には期待しているの。早く聞かせて!

Pパパ

いやに慌てるね。
FMCはね「Fixed Mobile Convergence」の略なんだが日本語に訳せるかな?

Iちゃん

わかるわよ。「Fixed(フィックスド)」は「固定」、「Mobile(モバイル)」は「携帯電話」ってとこだし、「Convergence(コンバージェンス)」は「集約」だから、「固定電話と携帯電話を集約すること」なのかな?

Pパパ

ほほーっ!凄いね、その通り!我が娘だけのことはあるな・・。

Iちゃん

感心していないで、中味を説明してよ。

Pパパ

では、下図をみてごらん。

(図)FMCのイメージ
イラスト

Pパパ

つまりね、Iちゃんの持っている携帯電話は、家に帰っても携帯電話のままで高い通話料を払うだろう。FMCならね、帰ってきたら自宅のアンテナ(基地局)につながって、その先は「固定電話」になるんだよ。安くて機能の豊富な固定電話として使えるからユーザーには嬉しいサービスだね。

Iちゃん

凄い、凄いっ!じゃあ今の固定電話機は要らなくなるわね。

Pパパ

真面目に整理すると「FMCは、1台の端末で固定と移動(携帯)の回線をシームレスに自動選択して、通信手段や場所を意識せずに通信できるサービスのこと」となるね。
そして、「固定電話のトラヒック減少をカバーするため、世界各国で固定電話事業者等がプロジェクトを進行させている」んだね。英国BT(ブリティッシュテレコム)は既に「BT Fusion」という名前のサービスを始めているよ。

Iちゃん

あら、日本はやっていないの?

Pパパ

わが国でも、ビッグキャリア(KDDI,NTT,ソフトバンク、NTTグループ等々)がプロジェクトの進行を始めたね。
数年したら、FMCは主役に踊り出るだろうね。

Iちゃん

そうなんだ。全然知らなかった。

Pパパ

もっと真面目に「そのしかけ」を説明するとね。
「単距離無線技術のBluetooth(ブルートゥース)*1を内蔵した携帯電話機を使って、屋外では携帯電話として、宅内では固定網につないだ基地局とBluetoothで無線通信し、コードレス電話として使える。携帯電話を使っても、自宅では固定網を経由するため、通話料は安くなる。従来の固定電話機は使わなくなる家庭も多くなる。」といったところかな。

Iちゃん

とてもよくわかったわ。
今日は物凄く賢くなったような気がする。有難う。
そうだ、次回はね「SKYPE(スカイプ)」の話をして!

Pパパ

おやおや、最近は自分でテーマを探してくるね。分かったよ。

*1
Bluetooth:Ericsson社、IBM社、Intel社、Nokia社、東芝の5社が中心となって提唱している携帯電話機向けの短距離無線通信技術。ノートパソコンやPDA,携帯電話機などをケーブルを使わずに接続し、音声やデータをやり取りすることができる。速度は現在1Mで次期バージョンは2Mの予定。
赤外線と違い機器間の距離が10m以内なら障害物があっても利用可能。

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