IPよもやま話
I(愛)ちゃんとP(パパ)とO(小野田君)の会話が続きます。
今日は、「有機ELテレビの話」を小野田君がしてくれるのよね。
今度の新しいiPhoneの新機種は、前回勉強した「有機ELパネル」を使っているようね。
そうですね。今度の新機種は三機種で、iPhone Xの後継機とされる5.8インチのOLED(有機EL)モデル、画面が大型化した6.5インチOLEDモデル、そして比較的安価になるとされる6.1インチのLCD(液晶)モデルですね。
前回の勉強会では、日本が少し遅れているような話だったけど、最新情報はどう?
はい、それが日本勢も力を入れてきて「競争が激化」してきたという新聞報道(*1)がありました。
へー、そうなんだ。どんな内容でしたか?
図1 有機ELテレビ平均価格の推移
出典:BCN株式会社資料(2018.4.16)を元に藤島作成
それがね、昨年以降、日本メーカーなどが相次いで参入し、消費者にとって手ごろな価格帯まで下がってきたようなんです。(図1)
東京五輪やパラリンピックを2020年に控え、買い替え時期をにらんだ各社の競争は、一段と激しくなりそうで、普及の兆しが見えてきたようです。
価格が下がってきたっていうけど、液晶テレビと競争できるようなレベルになったの?
はい、価格の推移を読売新聞と他の資料から、作ってみたのが図1と図2です。
そうだ。国内の有機ELテレビは16年まで、韓国のLGエレクトロニクスの独壇場だったんだ。昨年からパナソニックや東芝が相次いで参入し、今年も夏商戦に向けそれぞれ新製品が発表されている状況だね。
日本のメーカーってどこ?
図2 国内の有機ELテレビの競争激化(シェア)
シェアの出典:読売新聞朝刊(2018.7.5)
参考までに、ある調査会社のデータ(*2)を見ると、現在のシェアはソニーが約49%、パナソニックが約32%、韓国のLGが約16%、東芝が約3%となっています。(図2)
そうなんだ。
競争が激しくなってきたのね。
いいことだわ。
競争が激しくなればなるほど、値段は下がってくるものよね。
2009年〜11年頃に省エネ家電の普及に向けた「家電エコポイント制度」や「地デジ放送への移行」で、現在のテレビを購入した消費者が多いんだね。現在のカラーテレビの平均使用年数は9.5年とされているから、丁度買い替え需要がおき始める頃でもあるんだよ。
そうか、そしたら、有機ELテレビの良いところと悪いところ、つまりメリットとデメリットを教えてくれないかな。
はい、了解です。それを図3と図4に示しました。
図3 有機ELテレビのメリット
出典・引用:セキュリティソフト比較サイト(2017年10月29日)を参考に藤島作成
<補足>
1. 消費電力が少ないのは、将来のメリットで、現在はむしろ液晶の方が少ない。
今後数年で理論値に近づくといわれている。
2. スピーカの迫力・高音質は現在はソニーだけの特長だが、他メーカーも改良されていくものと思われる。
図4 有機ELテレビのデメリット
出典・引用:セキュリティソフト比較サイト(2017年10月29日)を参考に藤島作成
<補足>
1. 各項目は、遅かれ早かれ今後は改良されて、デメリットで無くなる可能性がある。
わかりやすい表ね。
でも、デメリットの表を見ると、全部「現状はデメリットだが、早晩解消する、あるいは液晶を凌駕する」ってことよね。
そうですね。前回も少し勉強しましたが、テレビの観点から「有機ELテレビ」と「液晶テレビ」を買うつもりになってチェック項目を挙げてみました。(表1)
表1 有機ELテレビと4K液晶テレビの比較
出典・引用:日経電子版を参考に藤島作成
直ぐに買わないで、少し様子を見たほうがいいってこと?
そうだね。
小野田君が説明したように現状の「デメリット」には、特に
①選択肢(サイズ等)が少ない
②価格が高すぎる
③消費電力が大きすぎる
があるが、この点が改良されるのを待った方がいいかもしれないね。
液晶テレビが急激に普及したのは「地デジ放送開始」があったんだが、その買い替え時期や、開催の2020年の東京オリンピックを新しいテレビで観たいというニーズも高まるだろうから、その頃が「買い時」かもしれないね。
沢山売れれば、価格も下がってきますしね。
有機ELテレビのことよくわかりました。
それで、次回のテーマですが、先日「スマホの遠隔充電とか遠隔給電」って言葉を聞いたの。そのこと、教えて欲しいんだけど・・・・。
遠隔充電できれば便利よね。
いいとも。