IPよもやま話
I(愛)ちゃんとP(パパ)とO(小野田君)の会話が続きます。
今日は「若者の電話離れ」の話だったわね。
先ず、小野田君の現状分析というか問題点の抽出よね。
はい、世の中の現状を調べ、我が社の新入社員とも会話をしたりして「現状の整理と問題点の洗い出し」をしてきました。
そうか、ではその辺りから聞くこととしよう。
はい、世の中の状況を、新聞やネットなどから調べてみて、それを新聞の見出し風に言うと「若者たちは先ずメール・電話が怖い」「上司ら“誠意伝わらず”」「世代間で意識に差」といったところです。
見出しだけでは、中身がわからないわ。
私も、まだ「若者」なので、共鳴するところが多いと思うけど、具体的に説明して!
図1 電話応答に不安
先ず「電話が怖い」ということから説明します。
今の若者は、仕事の現場(会社)で電話が鳴るとビクッとして、電話に出るのが怖くて誰か出てくれるとホッとすると言う人がいるそうです。(図1)
そうね。いるわ。
私の後輩など「上司が気軽に電話してくる」のを快く思っていないみたい。
そういえば、メールなどで事前連絡無しで電話してくる人を「電話野郎」と 呼ぶ人たちが出てきて今年ネットで話題になったね。
そうですね。
そのことを示すデータがあります。(図2)
図2 H28年コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日)/(全年代・年代別)
出典:総務省情報通信政策研究所の調査(H28)
通信手段を示すこのグラフでわかることは
① 10代、20代の若者は「SNS利用」がダントツの1位。
② 10代、20代の若者は固定電話は殆ど使っていない。
③ 全年代の平均を見ても、メールとSNSは結構使っているが、高齢者(50代、60代)は、SNSは少ないがメールは結構利用している。
ですね。
分かったわ。
若者は、普段から固定電話をほとんど使っていないから、電話への抵抗感があるんですね。
図3 携帯ありきの世代
そのとおりだ。
それを掘り下げると、2つある。
1つは、愛ちゃんの言うとおり、またグラフが示しているように「固定電話に慣れていない」こと。
2つ目は「知らない人の電話には取らない習性」ということだ。
有難うございます。
お父さんに補足して頂いちゃいましたね。
その携帯やスマホを利用することに輪をかけて、若者はスマホのメールや特にLINE(ライン)で、言葉を短くする「若者ことば」を作っているんですね。
面白いので、少し脱線しますが、このことを調べてみました。
そうだね。
いまSNSには「若者言葉」が溢れていて、私のような中年探偵団には難解だね。
その「若者ことば」にはどんなものがあるか調べてみました。
若いつもりの私でも知らない言葉がたくさんありました。(表1)
若者は、入力が面倒な言葉は短くして、入力にかかる「時短」も狙っているんだね。
私が、小野田君より脱線してはいけないが、日本一短い会話を教えてあげよう。
図4だ。
図4 日本一短い会話
表1 主な若者言葉の例
へーぇ。
私も知らないのがたくさんあるわ。年を取ったのかな。
でも、短い用語を作るのには、それなりの理由もあるようです。それは、
① 「ツイッターに140文字の上限がある」
② スマホの入力が面倒なこと
のようです。
図5 苦手克服法
二人して脱線したので、話を戻します。
「電話が怖い」「できれば電話に出たくない」といった若者をどのように教育していったらいいか、考えてみました。
まず、若者には「会社の仕事では『電話が重要なツールであること』を、教えたいですね。そして「電話応対の苦手克服」には「慣れること」が近道とも教えたいです。
そのとおりだ。
私の会社では、新人の電話応対教育をやっていてね。
電話は「ビジネスマナーの基本」でもあるので、市販のテキスト本も出ているので、一読も勧めているんだ。
「電話応対教育」ってどんなことをするの?
そうだね、効果的な方法を具体的に言うと、新人同士で役割を分担して実演したり、講師と新人で実演したりして、良い点、悪い点を指摘しあうんだ。親戚などに電話をかけたりもさせるよ。その際、事前連絡はせず、自分の名と会社名などを名乗り、電話をかけた理由も説明し、相手に通話の了解も得るんだ。
それいいですね。
会社に戻ったら、早速実行します。
その時には、ビジネスで使用する「コミュニケーション手段」には、いろいろあるが適材適所で上手く使い分ける必要があることも教えてあげてくれないか。
その参考に、表2を渡しておくよ。
表2 ビジネス用コミュニュケーションツールの使い分け方と注意事項
出典・引用:「電話応対検定(もしもし検定)クイックマスター電話応対」(吉川理恵子著)を参考に藤島が加筆して作成
有難うございます。
今日は、身近なテーマで参考になりました。有難う。
私も収穫がありました。
若い社員と一緒にレベルアップに努めます。