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Hitachi

I(愛)ちゃんとP(パパ)とO(小野田君)の会話が続きます。

イラスト

Iちゃん

今日は「メールアドレスの話」よね。

Pパパ

図1 封書の書き方
図1 封書の書き方

そうだったね。
愛ちゃんの質問だったが、愛ちゃん、君は封書を発信するとき、表に何を、裏に何を書くかね?

Iちゃん

この前言ったわよね。
郵便番号、相手住所氏名を表に、裏には自分の郵便番号や住所・氏名を書くわ。(図1)
そこに「電話番号」を添えるときもあるわね。

Pパパ

そうだね。
郵便局では、愛ちゃんが書いた表面の住所をたよりに配達するんだね。メールも同じだ。受信者のメールサ−バーも「電子メールアドレス」で相手を識別して、メッセージを配信するんだよ。

Iちゃん

「メールアドレス」そのものは分かるわ。
使っているもの。

Pパパ

では言ってごらん。

Iちゃん

私のメールアドレスは「aichan@XXX.ne.jp」よ。

Pパパ

そうだね。
そのアドレスのように、電子メールのアドレス(住所)は「2つの部分」でできているんだ。

Iちゃん

二つ?

Pパパ

図2をみてごらん。
これは私の以前のアドレスなんだ。
簡単すぎて、沢山の不要メールがきたので変えてしまった、今は使っていないんだがね。

Iちゃん

分かった!
メールアドレスを良く見ると、国際郵便をアメリカなんかに出す場合と似てるのね。
最初に「名前」を書いて「番地」「市」「州」「国名(USA)」て続けるでしょ!

Pパパ

ほほう。
いいことに気付いたね。
そうなんだ。インターネットが生まれたのはアメリカなので、アドレスの書き方も「米国流」なんだよ。後ろに行くほど大きなグループになるんだね。

Iちゃん

電子メールのアドレスが「2つの部分」から出来ているってのは?

Pパパ

図2の赤字のことだ。

図2 電子メールアドレスの構造
図2 電子メールアドレスの構造

Pパパ

@(アットマーク)の左右のことだね。
右側がメールサーバー名、左側が利用者のアカウント名(登録名)にあたる。送信側のメールサーバーは、アドレスの右側を見て、そこに書かれた受信者のサーバーを呼び出してメールを転送する。そして受信サーバーは左側のアカウント名を確認し、適切なメールボックスにメールを配達する。アドレスを二つの部分に分けることで、送信側と受信側の役割をうまく分担しているんだね。

Iちゃん

分かりました。
1つ聞いていいかな?
「郵便番号」について説明が無かったけど、これもアドレスの一部だよね。

Pパパ

そうだね。
発信者も受信者も、郵便番号は「住所」の一部と思えばいいよ。
でも、発信するとき郵便番号は書かなくても相手に着くが、メールアドレスはたった1文字、例えば「.」(点)が「,」(カンマ)になっただけでも相手には届かないから「要注意」だ。

Iちゃん

そうだよね。
郵便番号が間違ったらどうなるの?

Pパパ

図3 郵便番号について
図3 郵便番号について

今回のテーマから脱線して「雑学の領域」になるが、教えてあげよう。
郵便番号は、発信した局(メールなら送信者の担当サーバー)が機械で判読して配信先を決めるんだ。
着信局についても郵便番号が違っていると

  1. 発信局(者)に差し戻す
  2. 住所が正しければ配達されることもある。
    (郵便局員の判断)

Iちゃん

そうか。
「書かなければいけない」って法律上の規則や契約上の問題はないんだ。
じゃあ、間違うより書かなければいいんだね。

Pパパ

書かないとね、機械の判断が出来ないので処理が後回しになって配達が遅れることがあるんだ。
キチンと正しい郵便番号を書く方が「自分のため」でもあるね。

Iちゃん

わかりました。
ひとつ利口になりました。

小野田君

ちょっと恥ずかしいけど「IPアドレス」と「メールアドレス」の違いが分かりません。
教えてくれませんか。

Pパパ

はっはっは。
どちらも「アドレス」がつくから同じように思うかもしれないが、本質的に全く別物なんだ。
我が家で、愛ちゃんと私が、それぞれ自分のパソコンを使ってネットを同時に使うときに、メールアドレスとIPアドレスが絡んでくるんだよ。
メールアドレスを作る場合や変更する場合は「「認証ID」および「認証パスワード」が必要になるんだ。

Iちゃん

どうして?

Pパパ

図4 メールアドレスとIPアドレス
図4 メールアドレスとIPアドレス

それは、例えるなら愛ちゃんがATMでお金を引き出すときに「暗証番号」が必要になるのと同じだ。

メールを配信するとき、@マークから右のドメイン名の部分が重要な役割を果たすんだよ。

基本的には、このドメイン名の情報によって、配送の最終目的地であるメ−ルサーバーが決定されるんだ。

ドメイン名から最終目的地であるメールサーバーを決定するためには、「DNS」と云う仕組みが使われるんだが、メールサーバーはDNSを利用することで、宛先のメールサーバーを特定して宛先の私にメールを転送するという仕組みだ。

Iちゃん

よく分からないわ。
さっきのATMの暗証番号との関係を教えて!

Pパパ

メールを送るには、ただ単に送信先のメールアドレスを指定すれば、そのメールアドレスに間違いが無い限り相手に送信される。郵便物では説明したように宛先(場合によっては郵便番号)が間違っていれば「あて所に尋ねあたりませんでした」などのゴム印が押されて戻ってくるよね。メールも同じだ。宛先(相手メールアドレス)が間違っていると、「Undelivered Returned to sender」とか「User Unknown」とかいうエラーで戻ってくる。

Iちゃん

そうそう、私経験が何度もあるわ。
ATMの暗証番号のことはどうなってるの?

Pパパ

はいはい。今説明するよ。
愛ちゃんがお金を振り込む際に、相手先の銀行と口座番号を指定すればOKだよね。
しかし、相手の方が、その現金を引き出す場合には「本人であるかの確認」が必要になるだろう?
誰でも引き出せたら大変だものね。
ちゃんと自分名義のキャッシュカードが無いと引き出せないよね。

Iちゃん

そうか、メールアドレスも同じか!
メールを受信するにはそのメールアドレスの所有者本人であるかどうかの確認が必要になるのね。それが「IDとパスワード」なのね。

Pパパ

図5 ATMとPCの共通点
図5 ATMとPCの共通点

そう、理解できたね。
もう1つ、銀行口座とメールアドレス、つまりATMとPCで共通点があるんだ。

メールアドレスの新着メッセージは、ノートPCなど持って歩いたり、どこのPCでもメールアドレス、ID,パスワードがあればどこでも確認できるし、ATMも自分のキャッシュカードを持ち歩き暗証番号さえ投入すれば、口座のある支店などに行かなくても、何処のATMでも引き出せるだろう?

Iちゃん

そのことは理解しました。
IPアドレスの意味を教えて。

Pパパ

そう、IPアドレスとは「他のパソコンと区別するためのもの」なんだ。
ネットワーク上で同じIPアドレスというのは無いんだよ。
人の名前は同じのがあって「同姓同名」といわれるよね。しかし、住所・番地には同じものはないだろう?それと同じだ。

Iちゃん

そうよね。
複数の人が同じ屋根(例えば会社のビル)なんかで、複数のパソコンを使用してインターネットを同時に楽しむ時も、異なったIPアドレスが無い限り駄目だもんね。

Pパパ

そうそう、理解が早いね。
区別できなければ、ネットワークは混乱を招くよね。
住所が同じなら郵便物も配達のしようがないことになる。
ただ、複数のパソコンを持っていても、使う人が同一人物だったらIPアドレスは1個で構わないんだよ。

Iちゃん

良く分りました。
今回は、私の「メール誤送信」問題から、随分勉強した気がします。有難う。

Pパパ

そうそう、今回のテーマは「メール誤送信」だったんだが、小野田君、君のビジネスで「メール誤送信システム」の引き合いがあったら、どうするのかな?

小野田君

はい、それは調べてあります。
「日立システムズネットワークス(現:日立システムズフィールドサービス)」さんに対応して貰えることを確認しています。
その対応は、「アーカイブ、暗号化、フィルタリング等と合わせて“メールセキュリティシステム”として検討することが多いそうです。

Pパパ

ほほう、即答できるとは感心感心!

小野田君

誉められたところで、お願いがあります。
最近、IP−PBXを乗っ取って、不正な利益を得ていた事例があると聞きました。
そのことで総務省からも注意を喚起する文書が出たそうですね。
それについて注意事項など教えてくれませんか。

Pパパ

最新情報に気をつけている点はいいことだが、自分で調べて報告するくらいにならないといけないね。でも、いいだろう。次回はそのテーマにしよう。

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