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Hitachi

I(愛)ちゃんとP(パパ)とO(小野田君)の会話が続きます。

イラスト

Iちゃん

今日は「メール誤送信とその対策の話」だったわよね。
私、二度と失敗したくないので、よく勉強するわ!

Pパパ

図1 誤送信は大変
図1 誤送信は大変

電子メールは手軽で便利な反面、誤送信のリスクも大きいね。
愛ちゃんのように仕事の現場で、送信先を間違えた場合や、添付ファイルなどを間違えると、信用を失うばかりか、会社に損害を与えたりして大変なことになる。

Iちゃん

失敗を繰り返さないように、どんな誤送信をしがちなのか、防ぐにはどうしたらいいのか教えて欲しいんだけど・・・。

Pパパ

図2 問題のケースは3つ
図2 問題のケースは3つ

そうだね。
メール誤送信で問題になるケースは、大きく言って3つあるね。
(図2)の3つだが、先ず(1)の「アドレスミス」だが、メールアドレスを間違えてしまい、想定外の人に送ってしまうミスだ。 愛ちゃんのミスだね。
顧客のAさんに送ったつもりが、別の会社のBさんに送ってしまったら大変だよね。
アドレス帳で1行指定ミスをしたりすることも多いね。

(2)の「複数同時発信」では、複数の人に同時送信した場合、宛先に入力したアドレスが受け取った人全員に分かってしまうことだ。
宛先を入力する欄に「TO」「CC」「BCC」の3種類あることを知ってるかな?

Iちゃん

あー、知ってるけど、BCCって何のことか分からないので使ったことは無いな。

Pパパ

えーっ。
本当かい?

  1. 「TO」は主発信先
  2. 「CC」は「カーボンコピー」の略で、受取った人全員が、アドレスも含めて誰がメールを受け取ったのか分かる区分
  3. 「BCC」は「ブラインド・カーボン・コピー」の略で、受取った人の相互のアドレスが分からない区分

なんだ。

つまり、他人のアドレスはむやみに漏らさないのが仕事上の基本ルールだ。
複数の会社の関係者らにメールを同時送信する場合は「BCC」にした方がいい。 「TO」や「CC」で送るとアドレスが漏えいしてしまうので要注意だね。

Iちゃん

そうなんだ。
よく分かりました。
今後注意します。

Pパパ

(3)の「添付ファイル」だが、選択ミスと付け忘れがある。
かく言う私も時々「添付忘れ」をしてお客様から催促を受けたりするから偉そうにいえないがね。 添付するファイルを間違えたりすると、秘密資料の流失などにもなりかねないからね。

小野田君

そうですね。
「誤添付」や「誤送信」には注意が必要ですね。

Iちゃん

防ぐにはどうしたらいいかしら?

Pパパ

法人向けの「誤送信防止システム」は、いくつかあって、最近は「誤送信対策」に力を入れている会社も増えてきているようだ。
このことは、後で説明するとして「個人の自衛対策」をどうするかだね。

Iちゃん

そうそう、それを先に教えて! 

Pパパ

図3 個人の対策
図3 個人の対策

考えられる方法も3つあるよ。(図3)
まず(1)の「送信設定変更」は、私も良くやる方法だが、通常メールは「送信」ボタンを押すと送信されるよね。
このボタンを押した途端に「あーっ、いけない!」と気付いても「後の祭り」ってことになる。
そこで、「直ぐに送信しない方法」にするんだ。

Iちゃん

えーぇ!どういうこと?

Pパパ

一旦「送信BOX」に入れるんだ。 「草稿箱」に入れる手もある。
すると、メールが一旦送信トレイに残るから、再度「送信設定」しないと送れないんだ。
確認の機会が残されて「誤送信防止」になると言う寸法なんだ。

Iちゃん

そうか、原稿の校正みたいなものね。
(2)の「自動補完機能削除」って、何のこと?

Pパパ

アドレスの選択ミスを避けるために、設定を変更して入力時の「自動補完(オートコンプリート)機能」を解除する方法だ。
「自動補完」とは、アドレスを手入力する際、例えば「f」と打てば、これまで送受信した「f」で始まるアドレスが自動的に出てくる機能なんだ。
この方法は「誤送信防止」に効果はあるが、解除するとアドレスをいちいち入力しなければならなくなるので不便にはなるがね。

Iちゃん

この方法は、使いたくないな。
(3)の「アドレス帳区別」って何?

Pパパ

この方法は、私もやっているよ。
アドレス帳を分類・整理する方法だ。
アドレスグループを作って、会社ごととか、ゴルフ仲間とか、クラス会メンバーとかに分けておくのさ。
こうすると「アドレス選択ミス」は小さくなるし、メールを打つときアドレス探しも簡単になるんだよ。

Iちゃん

この方法はいいわね。
私、直ぐにアドレス帳を作り直すわ。

Pパパ

こんなところだが、誤送信してしまった場合は、どうするかも重要な問題だ。
愛ちゃんは、失敗してどのような対応をしたのかな?

Iちゃん

はい。

  1. 直ぐに誤送信先や関係の方々に謝って、削除をお願いしました。
    勿論上司にも直ぐに報告とお詫びをしました。
    幸い、機密情報などは無かったのが「不幸中の幸い」でした。
  2. これから失敗を繰り返さないように、勉強したいと思ってパパにコーチをお願いしました。

Pパパ

うんうん。
いいだろう。

小野田君

個人の「誤送信防止対策」は、分かりましたが、会社全体で何か対応策はないのでしょうか?

Pパパ

その前に、小野田君のような会社員がどの程度「メール誤送信」を経験していて、愛ちゃんのようにその経験をキチンと上司などに報告してるか等を調べたアンケート結果が報告されている*1ので、話してあげよう。

Iちゃん

わぁー、興味あるなぁ!

Pパパ

回答者全員に「業務上でのメール誤送信の経験」について尋ねた結果は、図4のように、30%の人が「誤送信をした経験がある」と答えていて、さらにその人に「どのような対応をしたか?」

図4 メール誤送信の経験とその対応(アンケート結果)
図4 メール誤送信の経験とその対応(アンケート結果)

と尋ねたら愛ちゃんのように「管理者または上司に報告した人」は、46%に留まっていて、表沙汰にならないメール誤送信インシデントも結構あるんだね。

Iちゃん

それは大変だ。
わたし、ジョージ・ワシントンのような「正直者」だったのね。(笑)
ところで、小野田君の質問の「会社としての対応策」はあるの?

Pパパ

うん。
「メール誤送信防止システム」があるんだ。
企業の導入率は25.5%、つまり4社に1社は導入していて、この3年間に約2倍に増加してるんだね。*2

小野田君

どんなものですか?

Pパパ

大別すると3つある。
1位:ソフトウェア(クライアント型)46.9%(40.2%)
2位:ソフトウェア(ゲートウェイ型)25.9%(42.3%)
3位:クラウド13.6%(6.2%)
となっている。
%数字は2012年の普及率で( )内は、前年2011年の普及率だ。
この数字を伸び率から見ると「クラウド」を選択する割合が増えている、と言えるね。

Iちゃん

それって、どんな機能があるの?

Pパパ

今日は中身の詳しい勉強はしないが、主な機能には

  1. アドレス妥当性チェック
  2. 本人による確認機能
  3. 第三者による承認機能
  4. 送信先制限機能
  5. 上司自動同報機能
  6. アドレス自動隠ぺい機能

といったところだ。

Iちゃん

私の会社は、小さい企業だけど総務とシステムの方々に、「メール誤送信システムの導入」について検討してくれるよう頼んでみます。

Pパパ

そうだね。
でも、当面は「過ちを繰り返さないよう」に注意してくれ給え。

小野田君

お父さん、次回ですが、少し「誤送信」とは脱線しますが、よく「メールと手紙の功罪」について言われますが、若い我々はついつい全てをメールに依存しがちですが、このことについて少し教えて頂けませんか?

Pパパ

いいとも。
メールに関連したテーマとして捉えよう。

*1
あるアンケート結果:キーマンズネット(2014年7月9日〜7月22日)の調査で、有効回答数324。
*2
導入率:*1と同じ調査で、導入済みの25.5%の導入済みの企業を従業員規模別に見ると、100名以下の中小企業で8.5%、101名〜1000名以下の中堅企業で18.7%、1001名以上の大企業で41.6%と、従業員規模が大きくなるにつれて大きくなる傾向。

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