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Hitachi

IちゃんとPパパの会話が続きます。
今日は「IPセントレックス」の話です。

イラスト

Iちゃん

パパ、「IPセントレックス」って何のこと?
今回は、このことについて教えて。

Pパパ

はいはい。セントレックスと言うのは、アメリカで生まれた言葉で「Central」と「Exchange」の合成語なんだ。ビルの集中するところにPBX機能をまとめて事業者側がシステムとして提供するサービスのことで、日本では15年くらい前に「ビル電話」と言う名前でNTTが提供して「一世を風靡」したね。

Iちゃん

全然分からないわ。

Pパパ

ハッハッハ。まあ,分かり易く言えば「企業のビルに“PBX”を設置する必要の無い電話システム」と言っていいだろう。ダイヤルイン中心のシステムだね。

Iちゃん

えーっ!じゃあ、これから「PBX不要時代」がくるのーっ?

Pパパ

いやいや、そう先を急ぐなよ。PBXが無くなるとは一概に言えないんだよ。
システムイメージを書こう。図がそのイメージだ。

Iちゃん

ちょっと待って!ますます分からないわ。だって、この図には「PBX」がないじゃない!

Pパパ

そうだ。定義を言い直した方がよさそうだね。
「IPセントレックスとは、“通信事業者がIP網経由でPBX機能を提供するサービス”のこと」で、事業者は、自分の網(局舎)内に“IPセントレックス・サーバを設置し、そのサーバに、事業者が提供するIP-VPNや広域イーサネット等の閉域網サービスを使って、ユーザーの各拠点のLANをつなぎ込む。ユーザーは,内線電話機だけを用意すればいい。ただし、既存PBX等を使用するような場合は、GW(ゲートウェイ)を用意してキャリアのサーバーに接続することができる、ということだ。

Iちゃん

もっと分からない説明だわ?いつもの明解な説明をしてよ。

Pパパ

大胆な言い方をすると、「機能や信頼度にはある程度我慢して、経済性のみを追求するならPBXを不要にできる」と逆説的な説明の方が分かるかな?

Iちゃん

それなら分かるわ。すると、PBXとIPセントレックスは共存するのね。

(図)IPセントレックスのシステムイメージ
概要図

*1
(1)の内線相互は、「広域イーサネット」や「IP−VPN」で構築する
*2
(2)の場合、同じ事業者のIP電話機につながるプロバイダ加入者との通話は無料
*3
ユーザー部分には「IP電話機のみ」「LAN収容のIP電話機」「LAN収容のPBXとIP電話機」等各種の形態がある。

Pパパ

そうだね。東京ガス殿もPBXを併用しているよ。
IPセントレックスの経済性は、バスタブ曲線と言われていてね。
図のように、小規模(数十台)と大規模(千回線以上)なら、コストメリットがあるが、中規模システムは?マークと言われている。
ここで、付加機能を要求されたらPBXを抱き合わせたり、外部にサブシステムを付加する必要があるので、コスト面が苦しくなるケースがある、ということだ。

Iちゃん

IPつまり、「IPセントレックスの経済性は、IP電話での通話料削減や、PBXを不要にできる場合の初期経費、保守料の削減などで実現する。そして、逆に機能面や信頼度には多少の難がある」と思えばいいのね。

Pパパ

ほほーっ!そうそう、すばらしい纏め方だ。

Iちゃん

でも、いまいちPBXとの兼ね合いが理解できないわ。
その点をもっと説明してくれない?

Pパパ

いいとも。でも、今回は時間がなくなったので、次回のテーマにしよう。

Iちゃん

わかったわ。ありがとう。

(図)IPセントレックスの経済性
概要図

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