IPよもやま話
IちゃんとPパパの会話が続きます。
今日は「IP電話の通話品質」の話です。
パパ、今回は「IP電話の通話品質」についてだったわね。
光・IP電話になって通話品質は抜群によくなったって聞いたけど?
そう。そのとおり。
通話品質がよくなって、番号ポータビリティ*1も可能になったね。
しかし、いままでの「加入電話」には、まだ、敵わないんだよ。
えーっ、そうなの?
日本の加入電話は「世界一の音声品質」と言っていいくらいで、そのために君の電話のかけ方が「いい加減」になっているじゃないか。
それって、どういう事?
3つの間違いをしているね。
1つ目は「受話器を上げて“発信音”を聞かない」、2つ目は「ダイヤルして、間違った相手にかかると、“自分が間違った”と思い込む」、3つ目は「相手がでると“ワタシ、ワタシ”と言う」だろう。
ほんとだ。
それは、音声品質がいいからで、1番目と2番目は「接続品質」、3番目は「通話品質」がいいからだ。そして、これらがいつも安定している「安定品質」もある。
この3つがキチンとしているから「世界一」だし「Iちゃん電話の横行」になったというわけだね。パパよりNTTを信用しているからかも知れないが、電話のかけ方が間違っているね。
分りました。今後直させて戴きます。(笑い)
通話品質の話をするとね。
IP電話事業者には、兵隊のくらいのようなものがあってね。
クラスA,クラスB,クラスCと3つのランクに総務省の判定で分けられるんだよ。
クラスAは「固定電話並み」、クラスBは「携帯電話並み」、クラスCは「それ以下」となっている。
これはIP電話に入るときのチェックポイントになるね。
(図)音声品質の基準(従来の加入電話)
そんなアバウトなクラスわけなの?
いやいや、もう少し学術的に言えば、遅延時間の規定がある。それを表に示した。
この遅延時間は、最悪200ms以下の必要があるから、クラスCだと「品質上問題あり」といえるね。
IP電話は「音声品質に注意が必要」ってことが、よく分かったわ。有難う!
IP電話事業者のクラス分け
クラス | A | B | C |
---|---|---|---|
総合伝送品質(R) | >80 | >70 | >50 |
許容遅延時間 | 100ms以下 | 150ms以下 | 400ms以下 |
呼損率(接続品質) (参考値) | ≦0.15 | ≦0.15 | ≦0.15 |